CDN選定時にキャッシュヒット率が重要な理由

CDN選定時にキャッシュヒット率が重要な理由

 

CDNetworksは、CDNサービスの専門企業です。世界中に分散配置した200以上の配信拠点(PoP)を通じて、日々4万以上のウェブやアプリケーションを高速配信しています。
私たちは、CDNを選定するうえでキャッシュヒット率がとても重要だと考えています。今回はその理由をご紹介します。

 

CDNの「キャッシュヒット率」とは

はじめに「キャッシュヒット率」とは何か整理します。キャッシュとは、コンテンツのコピーを保持して無駄な処理を削減し、高速化する仕組みのことです。例えば、以前に一度訪問したことのあるウェブサイトのコンテンツをブラウザが一定期間保持しておき、次回訪問時にはより高速に表示されるようにしています。ウェブサイトに掲載されているニュースなどの情報が古いな、と思ったときにブラウザの機能で再読み込みすると最新の情報が表示される、といった経験をしたことがあるという方は多いのではないでしょうか。

CDNはこの仕組みを利用したサービスです。ウェブサイトを運営する企業のウェブサーバからCDNのサーバにコンテンツをキャッシュしておき、ユーザがウェブサイトにアクセスしようとした際に最寄りのCDNのサーバが企業のウェブサーバの代わりにコンテンツを配信することで、コンテンツ配信速度を高速化します。

この「CDNサーバが企業のウェブサーバの代わりにコンテンツを配信する」割合が、キャッシュヒット率です。キャッシュできるコンテンツとできないコンテンツ、という割合ではなく、キャッシュによって配信したいコンテンツがどれくらいの割合で実際にキャッシュから配信されたか、という割合を指します。言い換えると、ウェブサーバへコンテンツを取りに行くことなく、CDNにより配信されたコンテンツの割合、とも言えるでしょう。

 

キャッシュヒット率が重要な理由

次に、キャッシュヒット率が重要な理由について整理します。キャッシュヒット率が99%と95%のCDNがあるとします。数値上の差は4ポイントです。この差を大きいととらえるか小さいととらえるかは、人によって違いが出るかもしれません。しかし、配信能力についていえば大きな差が出てきます。

例えば、ウェブサイトのコンテンツ(ここでは便宜的にすべてキャッシュできるものとします)を100とした時、99%と95%のキャッシュヒット率では、それぞれそれぞれ99と95がキャッシュされたコンテンツ、つまりCDNから配信されます。言い換えると、ウェブサーバから配信されるコンテンツは1と5となります。これは、キャッシュヒット率99%では配信効率が5倍になる、ということを意味しています。

キャッシュヒット率 CDNが配信 ウェブサーバが配信 帯域利用 配信効率
95% 95 5 99%に比べて5倍
99% 99 1 95%に比べて5倍

 

さらに、それぞれのCDNを利用する場合としない場合で比べるともっと大きな差が出ます。CDNを利用しない場合、100のコンテンツを200の帯域で配信する場合、同時に配信できるユーザ数は2です。一方、キャッシュヒット率95%のCDNでは帯域を5使いますのでユーザ数は40、キャッシュヒット率99%のCDNでは帯域を1しか使いませんのでユーザ数は200です。キャッシュヒット率95%の場合でも、CDNを利用しない場合に比べ配信能力が20倍になりますが、キャッシュヒット率99%のCDNを利用する場合は配信能力が100倍になります。これはとても大きな違いといえます。

キャッシュヒット率 CDNが配信 ウェブサーバが配信 帯域利用 配信効率
0%(ウェブサーバのみ) 0 100
95% 95 5 1/20 20倍
99% 99 1 1/100 100倍

 

配信能力が違うということは、同じ配信能力を備えるために必要なインフラ設備が違ってきます。上記の例でいえば、理論上、今まで2のユーザへ配信するために用意していたインフラは、キャッシュヒット率99%のCDNを利用すれば1/100に縮小できる、と考えられます。

キャッシュヒット率の高いCDNを選択することは、ウェブ配信インフラの負荷を削減し、インフラコスト削減にも繋がります。このため、CDN選定においてキャッシュヒット率は重要な指標なのです。
※なお、リアルタイム性が重要なコンテンツでは、キャッシュヒット率を高めることよりも最新のコンテンツを配信するほうが重要である、という考え方もあります。この場合はキャッシュを有効とする期間(TTL、Time to Liveの略)を短く設定するため、結果的にキャッシュヒット率が低くなる(最新のコンテンツを取りに行く回数が多くなる)場合があります。

 

CDNetworks独自のクラスタ型キャッシュ技術(スマートキャッシュ)

CDNetworksは、独自のキャッシュ技術「スマートキャッシュ」を利用して、CDNのキャッシュヒット率を高めています。詳細は次のページをご覧ください。

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